ペーパーアート作家
中島康夫写真展
フェーズ:位相→相「足利・武蔵野」
2022.4.27(Wed)-2022.5.8(Sun)
11:00~18:00(最終日は16:00 まで)
5月2日(月)・5月6日(金)休廊
※画像クリックでPDFが開きます
私は、武蔵野の一隅に60年以上暮らしている。元々三鷹に実家があり、国分寺、武蔵境と移り住むが、東京の真ん中の半径 5 ㎞程の圏内に収まる。
足利はといえば、かつての私にとって縁もゆかりもない「遠いところ」であったが、二十数年前に初めて足を踏み入れて以来、仕事の関係でたびた
び訪れるようになった。近頃では、仕事以外に何かと口実を作って、足繁く通っている。何故かこの土地に惹かれるのだ。
律令制による武蔵国は、当初東山道に属していた。そのため武蔵国府(現・府中市)と下野国足利との間は、東山道武蔵路という街道があったことを、
最近知った。古の人々にとって、一本の道で繋がっていた足利と武蔵野は、今よりずっと「近いところ」だったように思われる。この二つの土地は、
同じ「相」の上にあり、同じ気脈のようなものによって通じているのかもしれない。
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中島 康夫